新潟オープンソースカンファレンス2010に参加してきたよ

今日、新潟中央図書館で新潟オープンソースカンファレンスがあったので参加してきました。個人的に今回の目玉はPostgreSQL9.0のレプリケーション。障SPでPostgreSQLを使ってて運用系と公開系が同じDBを参照してるんだけど、本番運用中にバグが原因で公開側から異常なアクセスが発生して運用系にまで影響が出たことがあるんだよね。公開系は参照だけなのでレプリケーションはホントに待ち望んでた機能ってなわけなのよ。

今回の高塚氏の説明だと、マスタが出力するアーカイブログを使ってスレーブを更新できるのでマスタ側の負荷はかなり少なくなりそう。またスレーブの上限数はあらかじめ設定しておく必要があるものの、指定の範囲内でスレーブを起動/停止できるって話なので拡張性も確保しやすいってのもうれしい話だね。レプリケーションの詳しい資料ないかな〜と思って探してみたら日本PostgreSQLユーザ会の PostgreSQLのしくみ勉強会(2010年8月28日)で使った資料 で動作原理とか設定パラメータとか自習したい人向けにいろいろ詳しい情報が公開されてた。週明け、さっそく試してみよ。:-)

あとロックオンの福田氏の話も結構おもしろかった。ロックオンといえば「アドエビス」というシェアNo.1の広告効果測定システムを提供している会社(知らなかったけど)。そのロックオンがEC-CUBE(ECサイト構築パッケージ)をOSS提供していると聞けば、Google が広告を見るユーザを増やすためにAndroid を無償提供している構図に似てるなーと思うよね。実際、講演内容もアドエビスとEC-CUBEの2本立てだし。だから「EC-CUBEを無償配布して利用してもらうことで、アドエビスユーザを増やす戦略に違いない」と推測したんだけど最後まで関連性の話がでない。思わず、ビジネスモデル上の関係は?と質問したら、まだ上手く利益誘導できてないんですよねーと言われ、ちょいとずっこけた感じあった。でも、個人的にビジネスモデルの話を聞くのは好きだし、OSSからどうやって利益誘導するかってことに興味あったから、ホント面白い講演だった。 :-)

余談1

途中でPCの電源が落ちたにもかかわらずちょっとのパニクりだけで講演を再開できた五十嵐さん、あんたはすごい。自分だったら立て直し不可能だよ。もちろん、講演内容の Google App Engine 解説も概要を頭の中で整理するのに役立ったよ :-)

余談2

講演中、iPhone でいろいろメモったり、写真とったりしたのに、バックアップする前にiPhoneの復元をスタートして消えた。大失敗。orz

■開催日時:2010年9月4日(土)13:00〜17:00
■開催場所:新潟中央図書館 多目的ホール / 研修室
■主催:日本PostgreSQLユーザ会新潟支部 http://www.postgresql.jp/
■共催:新潟オープンソース協会 http://www.niigata-oss.org/
    新潟インターネット研究会 http://www.nisoc.or.jp/


■13:00〜13:50 「PostgreSQL 9.0 登場!」講演者:日本PostgreSQLユーザ会事務局担当 高塚 遥

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(おそらくは開催当日くらいに) リリースが見込まれる PostgreSQL の新バージョン 9.0 について紹介いたします。本バージョンから本体標準となったレプリケーション機能をはじめ、各新機能をデモを交えて解説します。


■14:00〜14:50 「Google App Engineを始めたい方にはじめの「は」をお教えします」講演者:新潟オープンソース協会 五十嵐 学

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Google App Engineを始めたい方に基礎技術となっているMapReduceBigTableの解説を行います。


■15:00〜15:50 「PostgreSQL活用ビジネス事例 〜EC-CUBEとアドエビスの裏側を一挙公開〜」講演者:日本PostgreSQLユーザ会関西支部支部長 福田 博一

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PostgreSQLRDBMSに採用し開発された、広告効果測定SaaS「アドエビス」とECオープンソースEC-CUBE」。ともに国内No.1シェアを持つ2つの製品が生まれた経緯やビジネスモデルを紹介するとともに、PostgreSQLの運用体制についても公開します。


■16:00〜16:50 「クラウド時代の基盤と構築を支えるオープンソースたち」

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①「Vyatta で PC をルーターとして使おう」講演者:日本Vyattaユーザー会 運営委員 浅間 正和
Vyatta は PC をルータとして使う為に特化した Linux ディストリビューションです。 Quagga や Keepalived といったオープンソースソフトウェアを簡単に設定することができるインターフェースが用意されています。 Vyatta 自体もソースコードが公開されており、誰でも内部の構造を調べたり拡張したりすることができます。本 LT ではこの Vyatta について紹介したいと思います。


②「フレームワークを利用したウエブシステム開発の技術動向」講演者:有限会社銀座堂 川辺 諭
saasに代表されるウエブベースのシステムアプリケーション開発においては、ruby on rails(RoR)など効率的なフレームワークを利用して、システムの高品質化や開発工期の短縮をはかる。ウエブシステム開発におけるエンジンとしてのフレームワークjqueryなどユーザインタフェースの技術動向を概観する。


③「Eclipseで簡単にできちゃうAndroidアプリ(仮題)」講演者:新潟インターネット研究会(NISOC) 副会長 田中 秀明
一昔前に携帯アプリを作ることは、大変な労力が必要でした。これが昨今は携帯OSそのものがOpen Sourceになり、開発がとても楽になりました。この環境をご紹介すると共に、時間の許す限り実演してみたいと思います。

新潟オープンソースカンファレンス2010開催(2010.9.4)